俺が高校の時の話。
修学旅行の行き先がオーストラリアだった。それで2日目の夜、ホテルでトイレに行こうとすると、鍵がかかって入れなくなってたんだ。
外国のホテルだからフロントに何とかしてくれって頼もうにも、そんな語学力は俺も同室の奴も持っていなかった。そこで、担任が英語の教師だったので、相談に行こうとエレベーターで上の階に行ったんよ。
すると様子がおかしい。生徒達が皆が廊下に出てる。
夜も遅いし、こんな時間に廊下で騒いでたら絶対に怒られるはずなのに、先生達も一緒になって騒いでる。なんやろと思いつつ、とりあえず担任の英語教師を見つけた。
先生は俺が話し掛けようとすると、「なんや、お前とこの階にもでたんか」といった。何の事かと聞くと、先生が言うには、部屋に居るといきなり女の笑い声と走っているような足音が尋常じゃない音量でしたとの事。
何事かと思い部屋から出ると、一斉に他の部屋からも生徒達が出てきて、皆が口をそろえて笑い声と足音が聞こえたので、部屋から出てきたとの事。それで皆、幽霊かなんかじゃないのかと廊下で話し合ってたらしい。
マジかいな、と思っていると、いきなり「ブガウルグァーーーー!!!!!!」そんな感じの男の叫び声が廊下中にひびいた。あかん、これほんまや!まじでビビッタ俺はトイレの鍵が開かんようになったからフロントにどう言えばいいのかを聞いて、即効でそのフロアから立ち去った。
その後、ちゃんとフロントに俺の英語は通じて、係りの人が部屋に来てくれて、無事トイレのドアは開いた。上の階の出来事はもう同室の奴らも聞いており、ここのトイレの鍵が閉まったのも幽霊の仕業じゃねーの、といっていた。
俺はそんなはず無いよな、あれは上のフロアだけだよな、と自分に言い聞かせ、とりあえずトイレで用を足し、水を流した。滅茶苦茶びびった。
流れてきた水は、汚い赤色をしていた。