洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】カエルの刑

    2023/07/07 09:00

  • 信一少年は、両親の仕事の都合でその町に引っ越してきた。

    右も左もわからない町だったが、両親は外に出て友達をつくれと言った。信一が、近所の公園に出てみると、同じ年頃くらいの男の子と女の子が、遊んでいた。

    仲間に入れてもらおうとそばに寄ると、それはどこか目つきのするどい二人であったが、意外と簡単に仲間に入れてくれた。そのうち、男の子が信一に聞いてきた。

    「ねえ、犬の刑、猫の刑、蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」「え?」信一は少年の言っていることがわからなかったが、どうやら少年たちの間で、決まりごとのある遊びらしかった。信一が何と答えていいかわからずに困っていると、少女が、「あたし、犬の刑がいい」すると少年は、ナワトビの縄を持ち出し、少女の首に巻きつけると、少女をまるで犬のように引いて回った。

    少女は、苦しそうにしながら、「ワンワン」と犬の鳴き真似をした。次に少女が少年に聞いた。

    「猫の刑、蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」「猫の刑・・・」少年は、高い塀の上に登らされ、そこから少女に突き落とされた。少年は猫のように、身体を回転させて着地しようとしたが、回りきれずに肩から地面に落ちた。

    少年は痛そうにしたが、泣きそうになるのをこらえて、立ち上がった。「ニャア」少年は猫の鳴き真似をした。

    今度は少年が信一に聞いてきた。「蛙の刑、牛の刑、カラスの刑・・・どれがいい?」信一は、少し迷ったが、「蛙の刑・・・」と、答えた。

    翌朝、公園で大の字になって、腹を切り裂かれている信一の死体が発見された。