私の夫が先月に体験した話です。
夫は釣が趣味で、たまの休みになると車でダムや池に向かい釣をしていました。夫には霊感なんてものはなく、霊の存在すら否定していました。
その日は朝の4時くらいに山○県の林の奥にあるダムへ向かいました。その場所は、釣仲間からの情報で、滅多に人が近づかないが場所的にも安全で、魚もよく釣れるというものでした。
林といっても車1台ぐらいがやっと通れる道幅で、目的地まで車で進んでいたみたいなんですが、途中で道が細くなりだし車を停めて釣道具を持って車の鍵を閉めたそうです。その時、手から鍵を落としましたが足元に落ちていたのですぐに発見できたそうです。
あたりはまだ薄暗かったが、視界は問題なく霊も信じない人でしたから恐怖感もなくウキウキした気持ちで歩いていたところ、5分ぐらいで釣仲間が教えてくれた場所にたどり着いたそうです。その場所は大きな台形の形をした岩があると聞いていたのですぐにわかったそうです。
早速、釣の準備をして糸を垂らし獲物がかかるのを待っていたそうです。しばらくして上半身(肩のあたり)に鈍い重さを感じ始めたのですが、長距離の運転のせいだと思い片手で肩をマッサージしたのですが、その重みはなくならず、次の日の仕事のこともあるので、早目に切り上げようと考えていました。
そして右頬がくすぐったくて頬を触ったら長い髪が1本ついていて、だんだん気味悪くなった夫は帰る決意をしました。その時、肩の重みが気になり自分の右肩を振り返って見てみたら、髪の長い女が肩にぶら下がるような格好をしていました。
夫は動けずに目を閉じ心の中で「助けてくれ、居なくなれ、居なくなってくれ」と何度も叫んだそうです。どれぐらいの時間が経ったのかわからず、気がついたら肩に重みがなくなっていて、すぐに荷物も持たずに車がある場所へ無我夢中で走り、車の鍵を開けようとしたところ足元には、さっきはなかったはずの物が置いてありました。
牛乳瓶に1本の線香が立っていて火がついていたそうです。それを見てパニックになりながら家に帰ってきたと言っていました。
それからはまだ釣に行っていません。