中学の修学旅行のときの話です観光地は京都奈良で、往路は新幹線・復路はバスでした。
その帰りのバス内での話なのですが、フィルムが余ったため車内で写真を撮りまくってフィルムを使い切ろうと思い、後部座席の方にカメラを向けファインダーを覗きました。・・・・・。
違和感の正体は一瞬で分かりました。バスの後部の窓ガラスの外側にパンパンに膨れ上がった人の顔があったのです。
凝視できなかったため性別は判らなかったのですが、顔の大きさは普通の人間の倍以上はあったと思います。僕はとっさにカメラを下ろし肉眼で確認しようとしたのですが、もうそこには顔はありませんでした。
すぐに横の席の同級生にこのことを話したのですが、信じてくれません。せめてあのまま目を離さずシャッターを押していればクラスのヒーローだったのにな~などと思いながら帰路につきました。
旅の疲れもあり部屋につくなりベッドに横になり、いつのまにか寝てしまったようです。その夜に見た夢なのですが、出てきたんです。
あのデカイ顔が。でかい川のような所で溺れてる私を上から覗いてニタニタ笑ってるのです。
夢の中だと自分でも気づいてるんですけど、すごい苦しくて泣きながらごめんなさいごめんなさいと必死に謝り続けていました。気が付けば夢から覚めており、悪夢にうなされたためか体がものすごくだるかったのを覚えています。
その後はとくにこれといって恐い体験はしませんでした。一つのことを除いては・・・。
クラスメートの何人かが夏休みに川遊びに行ったらしいのですが、そのうちの二人が水の事故で亡くなりました。よくよく思い出してみるとその二人はバスの後部座席に座ってたのです。
私の想像なのですが、あの顔はドザエモンの顔だったのでしょう。