人には怖く無いかもだけど
自分は当時すごく怖かった実話。
当時勤めてた会社は忙しくて、
9時に出社しても帰宅は22時とかザラだった。
会社がアパートを借り上げて寮にしてて、
はじっこの一部屋に住んでたのだが
会社からは電車で1時間かかるうえ駅から遠いし、
正直通勤だけでクタクタだった。
その日も夜遅く帰ってきて、
ついコタツでうとうとしてしまっていたら
突然チャイムがピンポーンと鳴り、
寝ぼけながら、はいはーいとドアを開けてしまった。
そこにはうつむいて、
胸くらいまでの長さの黒髪の、
Tシャツ短パンの女性が立っていた。
サンダルを履いてた気がする。
顔は髪に隠れて見えなかった。
映画で言うと貞子みたいな感じ。
つい
「ど、どうしたんですか?」
と言ったら
「大丈夫ですぅ~」
と返事が来た。
ここで急速に目が覚めて、
急いでドアを閉めようとしたが、
相手がドアに手をかけて
ドアのふちを手がカサカサ動き回りながら、
力比べになった。
必死だったんで、
この間何か言い合ったかどうかよく覚えてない。
指をむりやりはがして、
なんとかドアをしめて、
鍵をかけて一息つくと、
即始まるはげしいドア叩きとピンポン連打。
恐ろしさに震えながら部屋に駆け戻ってガクブルしてたが、
しばらくしてよその部屋にピンポンしたりする音が聞こえて、
だんだん静かになっていった。
だいたい夜中の2時くらいだったと思う。
朝になってこわごわ外をみたけど、
いつもどおりだった。
その後2~3年寮に住んでいたが、
あの女の人がまた来ることは無かったし、
近所に病院があったのと関係あるかなと
今ではなんとなく思ってる。