洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】穴とのぞき込むモノ

    2025/12/19 21:00

  • 小学生の頃の話。

    大雪の降った翌日の朝、
    友達数人と雪遊びをしに行ったんだ。

    場所は近くの山にある廃寺みたいなところなんだけど、
    開けた平地で、新雪が一面に積もってた。

    しばらく雪合戦とかして遊んでたんだけど、
    小便したくなって、ひとり離脱。

    んで用を足して帰ってくると、
    友人たちがいない。

    からかわれてるのかな、
    と思って名前を呼びながら広場に走ると、
    急に穴に落ちた。

    一瞬なにが起きたか解からなかったけど、
    落とし穴に嵌められたんだな、と思った。


    穴は狭いけど結構深くて、
    背丈の倍くらいある。

    こんな穴、小便してる短期間の間に
    子どもが作れるとは思えないんだけど、
    当時はそこまで頭が回らなかった。

    「おーい、おまえらふざけんなよー」

    俺は笑いながら友人たちの名前を呼ぶんだけど、
    返事がない。

    だんだん心細くなってきて、
    泣き出しそうになったとき、
    ひょいと顔を突き出す姿が見えた。

    それが、なんといったらいいか、
    5~6才くらいの子どもの影。

    逆光があたってるみたいに、
    像がぼやけてる感じなんだけど、
    顔だけは妙にハッキリ見える。

    顔なんだが、
    満面の笑みを浮かべてるんだけど・・・
    その、目が、無い。

    のっぺらぼうみたいにつるりとしてるんじゃなくて、
    目のところが空洞なんだな。

    なんだろう、と思ってると、
    それが一人増え二人増え、
    いつしか穴の周囲を取り囲むように、
    皆、眼球の無い目でこっちを覗き込んでる。

    すごく楽しそうに。

    何故か、恐い、とは思わなかった。

    そのかわり、
    なんだかすごく哀しくなった。

    大声で泣き声をあげた瞬間、
    目の前が真っ赤になって、
    急に夕方になった。

    ぼーっとしてると、
    向こうから友達と、
    大人が何人か駆け寄ってきた。

    「お前今までどこにいってたんだ!」

    友人の話によると、
    どうやら俺は、
    小便をしにいくといって消えてしまったらしい。

    雪も積もっているし
    崖にでも落ちたかという話になって、
    あわや警察沙汰になるところだったそうだ。

    俺が立ってたのは元々いた平地の真ん中で、
    穴なんてどこにもなかった。

    かといって俺が寝てたような跡もなく、
    其処にずっと立ってたようにしか思えなかった。
    (もちろん、だったら友人たちが気づくはずなんだが)

    後になって調べても、
    特別に因縁のある場所かどうかは解からなかった。

    神隠しみたいな話は地域にいくつかあったけど、
    そんなのは何処にでもあるだろうし、
    結局なんだったのやら。