高校の時の友人に聞いた話を書きます。
彼が中学生の時行った修学旅行だか林間学校だかでの事です。見学等を終えて旅館に着いた後、彼のクラスで肝試しをしたいと言ったところ、担任の先生も許可してくれ、じゃあ肝試しのルートを決める為に彼と仲間数人で下見をする事になりました。
その際に先生から「懐中電灯をちゃんと点けていけよ。もしお前らが迷っても懐中電灯の灯りが見えればわかるから」と言われたそうです。
(ここら辺の地理関係は僕にもちょっとわからないのですが)そうして彼と仲間が下見に出発。しばらく歩いたところ、大きな洋館のようなお屋敷が見えたそうです。
その屋敷は明かりもついていて生活感も感じられたのですが、雰囲気もあって「肝試しにはいいかもね」などと話をしていたそうです。またしばらく行くと分かれ道になっていて、左に行けば旅館に戻る方向。
右はまだずっと道が続いていました。友人達はそこで「右に行ってみようか?」「うーん。
でももう遅いから戻ろうぜ」と言ったやり取りの後、旅館に戻ったそうです。旅館に戻ると何故か先生が怒っていたそうです。
先生が言うには「お前らなんで途中で懐中電灯消したんだ!?突然灯りが見えなくなって心配したんだぞ」との事。友人達は無論ずっと懐中電灯を点けて下見に行っていて、先生の言っている事が理解できなかったそうです。
ただ、先生は怒って聞く耳を持たなくなってしまい、結局肝試しは中止になりました。翌日、次の見学地へと移動の為バスへ。
バスは昨夜下見に通った道を進みました。しばらくすると昨夜見た洋館風のお屋敷が見えました。
昨夜見た時は明かりもついていて生活感もあったその屋敷が、ボロボロの廃墟だったそうです。そしてしばらく行くと分かれ道。
左は旅館に戻る方向。右は…。
崖だったそうです。