当時中2だった私はその時ちょうど夏休み中でした。
運動部に所属していたのですがその日は8月16日、送りお盆で部活は休み。うちの家系は日蓮宗(創価とか怪しいのとは無関係です)で送りお盆の時は海とか川に仏壇に供えたものを流すのですがその日も例年通り両親は流しにでかけていて、家には私と姉と2人だけでした。
(いつもならついていくのだけどその年は何故か留守番してた)最初は一緒にリビングでだらだらしていたのですが昼間なので面白いTVもなく姉はリビングから離れ、ピアノのある両親の部屋へ行きピアノを弾き始めました。私もリビングから離れ隣の仏壇のある和室へ移動しそこでPCを始めました。
(当時、仏壇の隣にPCデスクがあった)恥ずかしい話、当時の私は「サウンドレコーダー」で自分の歌声を録音するのにハマっていて、その日も自分でアカペラで某歌手の歌を歌ったのを録音していました。そして、一通り歌い終わり録音を止め再生。
聞きなれた自分のへたくそな歌が流れ、それを聞きながらニヤニヤ。そして歌が終わり、姉が別室で弾いているピアノが数秒流れて再生を止めたマウスの音が「カチッ」と聞こえたので「もう1度上から重ねて何か録音しよう」と再生停止ボタンを押そうとした瞬間「ザーー」とTVの砂嵐のような音が流れていることに気付きました。
「録音停止ボタン押したら何も聞こえないのかと思ってたけど聞こえるんだなぁ」と思ってその雑音を聞いていると映画「リング」の貞子のうめき声のような「ぅぅ・・・ぅぅぅぅ・・・」というのが聞こえてきました。私は凍り付いて何が起こったのか分からずそれを暫く聞いていました。
うめき声だったものが「だ・・・・て・・・・し・・て・・・ここ・・・して」のような何かを訴えるものに変わり、その声に混ざって物凄く低音の太い男のような声、ブレスの音、明かに録音を停止したあとの部分に私のものではない「何か」の声が録音されていました。私はあまりの恐怖に再生停止を押すのも忘れすぐに姉のもとへ行き事情を説明。
姉は「嘘だぁw」と言いながらPCの部屋へ。私はリビングで耳を塞ぎ狂ったように泣いて(恐怖で泣いたのかな?)、姉はPCに近づいたか近づかないかで「ギャー」と声をあげ私のもとへ飛んできました。
「ききききききこえたっ!ここから出してっていってる!」と。私は恐怖で動けなかったのでただただ泣くばかりでしたが姉が仏壇から仏様の仏像を持って来て(日蓮さんのかな、謎)私に抱かせ,姉はPCのある部屋で数珠を振り回し、泣きながら「出てけ!ここからでてけ!ここにいたってうちらは何もできないんだからな!」と叫びながら一生懸命払って(?)くれました。
そして姉はその不気味な声が録音されたものを保存せずに削除。すぐに両親に電話して帰ってきてくれるように頼んでくれました。
やっぱり姉は頼りになります。でもどうして変な声が録音されたのでしょうか。
よく歌手のCDに変な声が入ってたとかあるけどあの類なのでしょうか。祖父母は「送りお盆の日に、無縁仏みたいのが集まってきたんだろ」と言っていましたがあれは今考えても不気味だし謎です。
ただ当時住んでた社宅はいろんな現象があったのでそのせいなのかな、と今は思ったりします。