知り合いが霊感なんてもってるとこっちまで知りたくないことを知ってしまうこともある。
私の友達が普通に見えてしまう体質らしくよく私に憑いている霊とかを教えてくれる。いわく私には現在5人ついているらしい。
そんな女の子をきもだめしにつれていった時の話。休みの前日男2人女2人で飲んで盛り上がって途中から怖い話なんて酔っ払いながらみんなでしてた。
といっても酔っ払って恐怖心なんて薄れてるのでみんな笑いながら話をしていた。そのうち話だけでは物足りなくなって近くのダムで雰囲気だしながらしようってことになった。
というわけでさっそくむかった某ダム、どうしてこの場所かというと噂ではあるが毎年何人かが自殺しているらしい。といっても実際ニュースとかにはなってないし、単なる噂だと誰も信じてなかった。
カップルでもいればおどかしてやろうくらいのノリだった。現場につく前から様子のおかしかった霊感少女A、お決まりどうりやめようなんていうんだろうなと思ってたら別に普通だったので内心安心していた。
みなでダムの周りを散歩ふざけて遊んで時間も少したった時、向こう岸とこちら側をつないでいる石の橋があって結構な距離があるんだけど向こう岸から誰かが歩いて来る。現在午前二時、こんな時間に誰だろうと思って見たんだけどけっこう距離があるので何者かはわからない。
しかも一人、それがある程度まで近づくといきなり「逃げよ!早く逃げよ!」と言い出した。いきなりの事でしかもこちらは四人もいるからと酔っ払ってたのもあってもう一人の男が様子見てきてやるといって歩いて行った。
Aは一目散に乗ってきた車の中に入って震えている。私はさすがに心配になって大丈夫かと様子を見に行った。
話をすると霊は見えるっていうと少し違うらしくその霊が思ってることが頭の中に入ってくる感じらしい。と話して言うところに様子を見に行った男ともう一人の女の子が走って車に戻ってきた。
「早く出せ!早く!アレはやばい!」男の顔は真っ青、慌てて車を出した。男の様子がおかしいので車を飛ばして家まで帰る。
無事に部屋に着き、なんだなにもないじゃないかなんて思ってた。様子をみにいった男に話を聞くと、姿がわかるくらいに近づいてみるとソレは男だった。
しかもたった今水からあがったみたいにずぶぬれで水草みたいなものが体全体に絡まってたとのこと、「何?ダムに落ちてあがってきた人か?」と聞くとAが「ちがうアレはそんなんじゃない」とAいわくソレは私たちがダムにつく直前に飛び込んだ人で死にきれなかった人、でも体は生きていてもこの寒さの中飛び込んだので脳は死んでるらしい。すなわちもう助かる見込みはないと、、、それは霊でも人間でもなく生きても死にきってもいないらしい。
本人はそのことに気づいていないので生きてる人間に助けてもらいたがってるんだと。そういうのと関わるのが一番危険らしい。
霊にしても一番理性がぶっ飛んでる状態らしい。俺は見なくて良かった、、、、実話なのでなんとも落ちがなくて申し分けないがその時は洒落にならないと思った。
死んでいても頭ではそれに気づいてないって言うのを考えるとなんとも切ない気持ちになった。