洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】隙間を探すモノ

    2024/10/01 09:00

  • 友達のK子は友達のH君にドライブに誘われた。

    気乗りしないから断ったんだけどあんまりしつこいから妹のAちゃんも一緒に連れて行くことにした。H君はもちろん運転席で、K子とAちゃんは後ろの席に座った。

    出発して十数分たってからお寺の前にさしかかった。もともとK子はH君の事をどうでもいいと思ってたし、Aちゃんも口数の多いほうじゃなかったから、車内はし~んとしてた。

    お寺を完全に通過するとき、Aちゃんが震えてるのがわかった。K子が「どうしたん?」と聞いてもAちゃんは答えずずっと震えていた。

    K子はAちゃんに霊感があることが分かっていたので不安になり、「H君、Aの調子が悪いみたいやからもう家まで送ってくれん?」といった。H君はチッて感じだったけどしょうがないので引き返すことにした。

    H君が煙草を取り出して火をつけ、窓を開けようとしたらAちゃんが叫んだ。「開けんといて!!!」K子とH君はびっくりした。

    K子が「どうしたん?」と聞いても、「開けんといて!」「絶対開けたアカンで!!」と繰り返すばかり。しかもすごい顔で怒るので、H君は渋々と煙草の火を消した。

    それからずっと三人はだんまりで、K子の横でずっとAちゃんは震えていた。家の前につくと、AちゃんはK子の腕を締め付けるように握り、車から飛び出し扉をバン!!と閉めた。

    H君は何やねんみたいな顔でAちゃんを睨み付けて帰っていった。K子がAちゃんに「どうしたん?H君可哀相やん」と言った。

    するとAちゃんは、「あのな、途中にお寺あったやろ?あそこからな、変な人付いてきてんで。車の外にへばりついてずっとこっち見てた。

    目がギョロッとして髪の長い女の人。ずっと笑っとった。

    車ん中入りたくて、ずっと隙さがしててん。窓開けてたら入ってきとった。

    」と言った。K子は「それでその人はどうなったん?」と聞いた。

    「アタシらが車降りると同時にH君の車に入っていったわ。こっちに来んように、すぐドア閉めたった。

    お姉ちゃんもうあの人とは遊びなや。」と言った。

    それからK子はH君と連絡を取らないようにしたそうです。