俺の友人の実話に基づく怖い、というよりも「恐ろしい」話です。
友人は最近いつも「良くデジャブに遭う」と漏らしていました。なにやら「窓を開けようとしたらさっき開けた記憶がある」とか「部屋の掃除しようとしたらさっき掃除したような気がする」とか。
正直俺も良くあることだからってそんなに気にしていなかったんだけど流石に頻繁に電話までかけてくると気味悪いってか頭おかしくなったのかなって。病院に行けよって薦めたけど、「もう行った気がする」って。
ここまで来るとデジャブを越えてるような。しかもそれがエスカレートしていって、俺に電話をかける度に「あれ、さっきも俺同じこといってたよな?」。
確かにさっきも同じことを電話で話してたし。若年痴呆も疑った。
しかも時折、自分は壁を抜けられるし、気を配れば絶対に人に気づかれないように、どんなに離れていても近づくことだって出来るみたいに意味のわからないこともいっていた。それから10日が過ぎた。
同じようなことが相変わらず続いているようだ。その日、そいつの彼女が旅行先で何者かに殺害されバラバラ死体で発見された。
友人は深く悲しんでいたようだが、行ったこともないのに現場に行くと「何かここ来たことある」と言っていたらしい。一ヵ月後、友人が捕まった。
友人は重度の夢遊病だった彼は刑務所で自殺。遺書には「おれはまえいちどしんだきがする」と書いてあったそうだ