僕は通学に地下鉄を利用しているのですが、
地下鉄のホームから僕の家に一番近い地上への出口へは、
あまり人の通らない長い通路を通らないといけないんですよ。
その通路がまたボロボロで不気味なんですが、
妙に気に入ってて
いつもそこを通って通学しています。
その日の下校にも地下鉄を利用して、
その長い通路を通っていたのですが、
地上への階段の右側に沿って
30人くらいの人が一列に並んでいるんです。
人がギリギリすれ違えるくらいの幅の狭い階段なので、
階段の右側半分はその列に占拠されてる状態でした。
もう日も沈んでいて薄暗かったのもあって、
階段下から見た光景はちょっと異様でした。
僕はきっと出口の所で工事でもやっていて、
人が詰まってしまっているのかなと思って
列の最後尾に並びました。
ですがその列は全く進む気配がないため、
不審に思って列を抜けて階段の左側を上りました。
その列には腰の丸い老婆や、
リーマン風の中年男性、
制服姿の女子高生まで色々な人が並んでいました。
階段を上りきって地上に出ても、
特に工事などをやっている様子はありませんでした。
ならばこの人たちは一体何に並んでいるんだろうと思って、
列を追って行くと
すぐ近くのお寺の入り口に続いていました。
うわー、宗教団体か何かかな、と思って
あまり視線を合わせないように
早足で立ち去ろうとしました。
10mくらい進んだ所でふと振り返ると、
列は跡形も無く消えていました。
人が動いた気配も、
あんなに長い行列がお寺に入るスキも無かったので
幽霊だ!と確信して、家まで急いで帰りました。
その後、
もしかしたら憑かれたかなとも思ったのですが、
特に何もなくて現在ほっとしています。
あの列は多分、
地下鉄構内で自殺してしまった人が
供養を求めてお寺に並んでいたのかな、
と思っています。
ですが、
僕があのまま列に並んだままでいたらどうなったか、
想像すると少し身震いしてしまいます。