モデルハウスの案内をしていた時の話こう話すと、ずいぶんいい所に勤めてるんだなとか言われるがそうではない新興地のモデルハウスを車で見て回るような場合は本社社員だろうが休養地を利用していくつものモデルハウスを立てている場合案内に当たるのは請け負い事業の社員だその日俺はいつものように事務所の前で客を待っていた当然だが客は若い夫婦であることが多いこの日の客もそうだったが、意外なことに幼稚園か小学校に上がるくらいの子供をつれていた。
出来婚なのかな等と思いつつも、俺は挨拶して案内を始めた仲のいい夫婦で、部屋を案内するたびに顔を寄せ合って話していた始終そんな雰囲気だったので俺も邪魔しまいと、説明以外は口を挟まないで案内を続けていた子供はといえば、この自分の子供の一般的な行動を思い浮かべてもらえばいい落ち着きのなく始終動き回っていた放任主義なのか、夫婦は子供に何も言わなかったし俺も、特に害のある行動ではなかったので見てみぬ振りだった6軒あるハウスの最後の棟の寝室を回っているときだった夫婦に部屋の売込みをして目を落とすと、子供が展示用のおもちゃを手にしていたリビングの展示物なのだが持ってきてしまったのだろう俺が見ているのに気が付いたらしく、おもちゃを返してくれた放任しているように見えていたのだが、しつけはちゃんとしているようだありがとうと受け取って、案内に戻る時かわいいお子さんですね。と口から出てしまった夫婦はいきなりそんなことを言われて驚いたようだがええ、初めての子なんです。
と返してくれたその時は、案内でしか話さなかった者からいきなり話しかけられて驚いていたのだと思っていた案内も終わって、彼らをバス乗り場まで送っている時だった夫婦が礼を言いつつこんな事を訊ねて来た今4ヶ月なんですけど、よくわかりましたね。と……後日談説明してた時、これは買い客だなと感触を受けていたんだが購入を決めてくれたようで、本部から話を聞いた夫婦は俺のことを覚えていてくれたようで、礼の手紙を出すことになった「初めての子」を無事出産したようでその祝いもこめて手紙を出した思えばあの子は座敷わらしのようなモノだったのだろう今でも彼らに憑いてるのかは知らないが、悪い物ではないのだろう思っている