洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】夏の蒸し暑い夜

    2024/02/29 09:00

  • ガキの頃、夏の蒸し暑い夜の出来事。

    あまりに暑いので家族のものから、アイスを買ってくるよう頼まれた。当時、街灯もまばらな田舎に住んでいた俺は、8時過ぎくらいに家を出て、片道10分くらいの一本道を通って、町の雑貨屋に行った。

    アイスを人数分買って帰り道に差し掛かったとき、何とも嫌な空気を感じた。たいして気にもせず家に向かうと、突然背後から声をかけられた。

    20代くらいの若い女性だった。暗がりでよく見えないが、髪が長く綺麗な感じだったのを覚えている。

    「この道はどこへ続くのですか?」そんなことを聞かれたと思う。俺は歩きながらその人と話した。

    別に怖くもなかったし、子供だったのかたいした疑問や疑いもなかった。しばらくすると、当然家の前に着いたので「ボクんちここなんで」と言って失礼した。

    「ただいまー」家に帰ると家族がカンカンに怒っている。「今まで何してたんだ!もう12時過ぎだぞ!」往復30分もかからない道なのに…。

    暑い夏の夜、なぜかアイスは溶けてはいなかった。もう30年も前の出来事だ。