洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】幻覚?

    2024/08/28 21:00

  • 俺は正直、霊や怪奇現象を全く信じない。

    TVの怪奇物は楽しむ程度に見ているが、まぁどうせ作り話でしょ?って思っている。それは今も変わらない。

    金縛り=眠りから覚める時の麻痺現象。幽霊=同じく眠りから覚める際に見ていた夢が現実と混同したもの。

    上記のように信じて疑っていない。しかし、そんな俺にたった一つだけ不可解な体験がある。

    作り話と思われるか、気でも狂ってたんじゃね?と思われるかも知れないが敢えて脚色無しでその体験を記そうと思う。前振りが長くなってしまって申し訳ないが、この体験事態を俺は科学で証明できる何かであって欲しいと思っていると言うことが伝えたかった(スマン現在は東京に住んでいる為、実家にはここ5~6年の間寄り付いていない。

    俺の体験した事はその実家で起きた。弟がいるため、俺達兄弟は兄である俺が高校に入るまでは相部屋で生活していた。

    しかし、流石に高校にもなると個室が欲しくなるものだ。そのため、家族にお願いして兄弟で別々の部屋をあてがってもらった。

    弟は相部屋として使っていた部屋をそのまま使い、俺は物置として使ってあった部屋を使うことにした。父親が養子縁組であり、実家のその部屋は結婚する前に母親が使っていた「こと」がある部屋だそうだ。

    おかしいとは思っていた。部屋が余っているのに、俺達兄弟は相部屋だった。

    そして、その部屋を使わせてくれと言った時、家族(親父を除く)はいい顔をしなかった。なんとか親父の横槍もあり、個室をゲットした。

    AA下手だが、間取りは↓のような感じ。____________| 扉 | 扉 | | TV|         |              |窓             |              |              |    | ̄ベッド ̄ ̄|  | ̄|扉| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄個室になって一ヶ月後、暑い夏の日だった。

    時間は0:00を少し回ったくらいだったと記憶している。あまりに暑かったため、俺は全く眠れなかった。

    部屋の電気を消したまま、ベッドでボーっとテレビを見ていた。すると、どこからか「キキキッ・・・」と何かが擦れるような音が聞こえてきた。

    扉の向こうは階段を挟んで両親の部屋がある。最初は、「ん?誰かトイレか?」くらいに思ったが、その音が部屋の中で聞こえていることに気づいた。

    TV側の扉(ふすまみたいな感じのヤツ)が少しづつ開いていた。親の、「まだ起きてるのか?早く寝ろ!」って声が聞こえてくるようだった。

    だが、その日は違った。何も声をかけられない。

    しかも、扉が半分ほど開いても、手は見えているが顔を出さない。俺は、「あー・・もう寝るよ~」とだるそうに答えた。

    すると、扉の影かシラナイ男が出てきた・・・。しかも三人だ。

    焦った。古い家であるため、セキュリティなんてものとは無縁だ。

    間違いなく犯罪者の類だと思った。だが、その服装は何故か軍服のように見えた(あまりに突然だったため、ちゃんと服装を確認する余裕なんてなかったが)しかし、三人のうち、真ん中(一人だけやや手前に立っていた)のヤツの顔だけはしっかり見た。

    目が完全に合った・・・が、無表情のまま。殺されるかもしれないと本当に思った。

    しかし、その三人は突如、俺からみて左に歩いていった。その方向にあるのはベランダだけだ。

    ガタガタガタ!!というでかい音がした。思わずでかい声で叫びながら、部屋の左にある窓から外を見た・・・が、誰もいない。

    両親を起こしたが、特に盗まれた物も無いし、下の階に居た祖父母は起きていたが何も見ていなかったそうだ・・。ちなみにボケてはいないし、祖父母の部屋を通らなければ上の階にはいけない・・・。

    俺は興奮して、話ができる状態になかったらしいので翌日、両親にことのいきさつを細かく説明した。とりあえず、下手な似顔絵も描いた。

    すると母親が・・・「ああ、またか・・・私が使ってたときには、夜中に猫が走り回る音がして眠れなかった。ある日、フギャア!という声と共に腕を噛まれたような気がして腕を見たら腕にアザができてたとのよ」と言って、まだうっすらと残る腕のアザを見せてくれた。

    さらに「それと、その似顔絵、ひいおじいちゃんじゃない?どうみても。」俺は遺影を見て青ざめた。

    ひい爺さんは戦争で他界している。一応警察には両親が届出を出したらしいが、詳細を俺には教えてくれなかった。

    その昔、弟が家の中で「シラナイおばあちゃんが居る」と言い、独り言のように一人で会話をしていた姿が脳裏に蘇った。脚色は全くしていないつもりです。

    まぁ幻覚の類だと思うけどね・・・。