これは、2004年の夏に僕達が実際に体験した話です。
去年の夏、友人のB男とC太とD朗と帰っていました。明日から夏休みと言う事で、ワイワイ騒ぎながら帰っていました。
帰り道に林がありました。いえ、前からその林はあったんですが、何故かその日は異常にその林が気になりました。
その時、(この林にはずっとまえから空き家があったんだ)と思い出しました。小さい頃、よくこの林で遊んだからです夏休みで浮かれていた事と、何より急に湧いて来た好奇心で友人に「明日此処に集まって肝試しやらないか?」と言ったら、C太が「んな唐突に」と言ったので、僕が悪戯に「怖いのか?」と言ったら、B男が「下らん事で喧嘩すんなや、ならこうしようか、明日夕方5時に此処に集合する、それでいいな?」と言いました。
元々好奇心が強いB男の事だから、自分もやりたいのだろうと思った僕は「B男も気になってたのか?」と言ったら「夏と言えば肝試しだろう」と言い返してきました。「はぁ…それよりC太はどうだ?行かないのか?」と言ったら「俺も行くに決まってるだろ!D朗も行くよなぁ!?」と言い、D朗は「行ってみようかなぁ」と言ったので、僕が「なら決まりだ、明日集合な、」と言ったら皆首を縦に振りました。
この時、こんな事を言うんじゃなかったと後悔しています。当日、僕は晩飯を食っていたので、少し遅れて行ったら、もう皆来ていました。
「遅いぞ、A太(オディ)、もしかして怖くなったか?」とC太が言ったので少し笑って「違う、少し用事があった」と言って、その後林に入って行きました。入ってみたら以外とすぐ空き家が見つかりました。
林の中とあって5時と行っても夜のように暗かったです。C太が「うっひゃ~何で取り壊しにならないのかねぇ?…よし!入るか?」と言ったので皆頷きました、入って行ったら怖い物知らずなC太が色々あさっていました。
そしてC太が別の部屋に入っていきました。皆C太につられてその部屋に入ったら、壁にはべっとりと黒っぽい物が所々にこびりついていて、(何だろ?)と思い調べて、匂いをかいでみました。
そしたら何か懐かしい臭い、だが、何故か頭がそれを認識するのを阻止する。友人はもう気付いたようで、震える者も居ました。
僕は(もっと奥に行ったら正体が分かるかな?)と思い奥の部屋に入っていったら、そこには人形が何体も置いていました。僕が怖くなって戻ろうとしたら、人形の方から「あ…助けて…ぇ…」という声がしました。
僕はその時、直感で黒い物の正体が分かりました。それは、「血」僕は友人に、「おい!行くぞ!」と言うと、皆玄関の方に走りました。
でも、開けっ放しにしていた筈のドアが閉まっていて、しかも玄関には首が折れた赤い着物を着た人形が置いてあり、「それ」は不気味に笑いました。僕は半狂乱でドアにタックルし、ドアをぶち壊しました。
友人も後から続いて出てき、玄関に在る人形がこっちを向いていました。僕はそんな事も気にせず、逃げました。
逃げる時、後ろからケラケラという笑い声のような音が聞こえました。