実体験なんだが、中学の夏に林間学校っていうのかな、学年全体で山の宿泊施設で散策したり自炊したりする行事があった。
最後の夜、暑さと蚊の羽音とで寝苦しく目が覚めた。6人の班で一つの部屋に寝ていたのだけど、他の人はぐっすり眠ってる。
とにかく蚊がうっとおしくて眠れず、トイレにいった。小便をすまし、手を洗おうと鏡を見て絶句した。
顔が半端じゃなくボコボコに腫れ上がってお岩さんのようになっていた。半泣きで必死に顔を洗い、鏡を見ないようにして部屋に逃げ帰って毛布にもぐりこんだ。
こんな顔誰にも見せられない、朝が来るのが怖くて眠れなかった。朝が来たが、いつのまにか寝てたようだ。
しかし誰も顔のことを言わなかった。恐る恐る鏡を見てみたら、なんともなっていなかった。
自分ひとりだけ、しかも顔だけを大量に蚊に刺され、すぐ腫れが引いたのだろうか。腑に落ちない。
夢でないことは確かなんだが・・・。