うちの小学校は敷地が狭いため、組み立て式のプールで、6月頃から組み立てて10月には解体ってな感じで、シーズン以外の日は倉庫に部品をしまっていました。
6年の春頃だったか、放課後、友達と探偵って遊びをしてた時のこと。泥棒役だったおいらは同役の友達と3人でその倉庫に隠れることに。
そこは隠れ場としては結構穴場で、警官役の連中はなかなか探しに来ない。あまりの暇さ加減に友達と怪談話などをしてた時、倉庫の外から話声が。
しばらく黙って外の様子を伺ってると、不意に背後に気配が。それはおいら達が侵入してきた窓の方からで、今いる場所はそこからは見えない死角。
息を潜めていれば見つかるわけなど、、、、 ”見つけた”あまりにも唐突に、しかもおいら達のすぐそばで、その声は聞こえた。咄嗟に窓を見るとそこには誰もいない。
逃げるのは今!とばかりに窓に向かって走りだした。二人が窓から脱出し、さぁ次はおいら、って時にふと頭によぎるものがあった。
ん?ちょっと待て。今の声、、、、女の子?今日は女の子は混ざってないぞ?振り返って見てみると、おいらの背後に女の子が。
ゆっくりとこちらに手を伸ばしながら。よく見ると、女の子とは2,3メートルほどの距離。
なのに手は俺のすぐ後ろ。”つかまえた”その声が聞こえた瞬間、窓の外から伸びてきたもうひとつの手に引っ張りだされた。
外からの手は警官役の連中だった。倉庫内での出来事を説明し、みんなで中の様子を伺ってみると、、、何もいませんでした。
ただ、その女の子のいた場所に水溜りの様な染みと、倉庫の奥に点々と続く足跡の様な染みだけが。みんなで考えた結果、なんやようわからんが一緒に遊んで欲しかったんかなぁと思い、”今日は遅いからまた今度な!”って挨拶を残して帰りました。
今に思えば、あのまま女の子に捕まっていたらどうなっていただろうか。そう考えるといまさらながらにぞっとするようなw