昔、めったに助からないと言われた病気(膠原病の一種)で入院した。
その病棟は治癒退院よりも死亡退院のほうが多い、難病ばかりの病院だった。当時病気の治療法が確立されていなかったために、同じ病気の同じ年頃の女の子といっしょに、ただし別々の治療法で処置してもらった。
自分は点滴も薬を飲むのもいやだったため、あまり効果のないと思われていた治療をしてもらった。一方彼女は、当時期待されていた抗生物質を投与された。
「私のほうが先によくなっちゃうかもね」彼女は折り紙を折りながら私を哀れむような目で見ていた。結果、私は成長と共に治癒し退院。
彼女は抗生物質の副作用手足がじょじょに腐り、一本一本徐々に切り落とされた挙句死亡。