数日前に娘を出産した妹から聞いた話である。
夜、娘をベビーベッドに寝かせ、旦那は床に妹はベッドで寝ていたそうである。#実家すなわち自分の家に帰省しています。
明け方、・・・ぅぅうと泣き声みたいな声がしたので妹は娘が起きたのかと思い目を覚ましたそうだ。目を覚ましたが、娘はすやすやと眠っており泣いた形跡はない。
「夢か・・・」と妹は一人ごちてまた眠ったそうである。すると夢を見た。
髪の長い女の人(薄い水色のワンピースを着てたらしい)が黒い箱のようなものを開けようとしてるが開かないのでその度に「ぅぅぅぅぅうううう」と泣いてるそうだ。その女の人はガリガリと必死に黒い箱を開けようとするがやはり開かなくてまたぅぅぅぅぅうううう。
と泣くのだそうだ。そんな行為が3回繰り返された時、妹は目を覚ました。
体が動かない!金縛りだ!!と直感したそうである。床で寝ている旦那に助けを求めたくても、体が動かない。
そして、部屋には現実に泣き声が聞こえている!かろうじて動いた目を外に向けるとそこには異様なものがあったそうだ。「なにあれ?」妹はその時恐いとかそういう感情ではなく、純粋に首を傾げたそうである。
窓の外に「黒い四角いもの」がぽかんと明け方の薄明かりに照らされて宙に浮いていたそうである。見方によっては箱にも見えるそれは、時折上下に揺れていたそうだ。
金縛りが続きうっすら汗をかきはじめた妹だが、ぅぅぅぅぅうううう。の泣き声は止まず、四角い黒い箱も窓の外にある。
そんな状態が彼女いわく「5分は続いた」そうである。背筋に汗が浮くような時間を破ったのはやはり泣き声だった。
「ぅぅぅぅぅぅううううううううう!!!」娘の張り裂けるような泣き声が状況を一変させた。金縛りは解け、窓の外は明け方の柔らかい光だけが見えたそうである。