父の実家がド田舎にあるボロ寺。
で、子供の頃、夏休みに遊びに行ったときの話。私たち兄弟(姉・兄・私)と従兄妹(兄・妹)は、夏の間中おみど(御御堂=お堂ね)で座布団投げやかくれんぼを毎日のようにしていた。
ある夜、いつものようにかくれんぼをしていた。鬼は姉で、一番年下でまだ幼かった私は最年長の従兄と一緒に隠れていた。
座布団の入ったダンボールの陰に二人で息を潜めていた。姉は、兄と従姉を先に見つけてしまい、残すは私たちだけ。
ワクテカして待っていると、全然違うとこで「見つけた!」の声。二人で「?」という顔をしていると、どたどたと走る音がする。
続けて三人の追っかけるようなワーキャーいう声が、電気の点いていない仏像があるとこの奥に行ってしまった。これはおかしい、どうしようと従兄に言ったが、「大丈夫、どうせその内また探しに来るよ」と言って動く気が無さそうなので、一人では怖い私はその場に留まることにした。
暫くすると従兄の言うとおり「どこ行ったー?」と言う声と一緒に三人は戻ってきた様子で、あとは普通に見つかった。姉「あんたら別々に隠れとった?よく怖くなかったねーw」私「一緒におったよ」姉「でもさっきこうちゃん(従兄)だけおったじゃん」私「ずっと一緒だったって」三人とも坊主にした男の子が見つかって逃げ出すのをしっかり見たらしい。
それを追っかけてる途中で見失ってしまったので、明るいところにいるだろう私を先に探して戻ってきたそうだ。怖かったので暫くは鬼のときも従兄と一緒にやるようになりました。
従兄は全く怖がってなかったけど。そんなに珍しいことではないらしい…