洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】赤い毛布

    2024/02/11 18:00

  • 昭和10年代のことである。

    ある夜の10時頃、福井県のとある民家に、一人の男が現れた。来客かと思い家の主人が玄関に行くと、頭から赤い毛布を被り、本家の提灯をもった男がいた。

    暗いのもあって、顔は見えない。男は言った。

    「本家で急病人が出ました。急いで来て下さい」驚いた主人はすぐに男と出て行った。

    2時間程のち、残された妻が二人の子供を寝かせていると、再び戸を叩く音がする。出ると、先ほどの男であった。

    「病人は明日の朝までもちそうもありませぬ。旦那様が奥さんをお呼びです」妻は、これは大変、と子供を隣家に預け、男と共に出て行った。

    さて再び2時間程のち、今度は隣家の戸を叩く音がする。その家の妻が出てみると、やはり赤い毛布を被った男がいた。

    男は言った。「ふたりが子供を読んできて欲しいと言っていますので、子供を出して下さい」しかし隣家の妻は答えた。

    「もう夜更けです。二人ともよく寝てますし明日でもいいじゃありませんか」男は、親が呼んでいるから、と頼んだが、結局断られ、去っていった。

    翌日、近くの橋のたもとで、斧で惨殺された夫妻が発見された。男の行方は、今も知れない。