洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】なんで足跡ついてんの?

    2024/10/03 18:00

  • 歴史の好きな友人を乗せて京都周辺を車でドライブしてました。

    ドライブは特に目的地もなく、深夜の京都を適当に走ってただけでしたが、淀とか長岡京とか通りかかるだけで、友人はマニアックな解説をいっぱいしてくれました。

    「ガラシャ通りってのはな、昔細川ガラシャが(略)」
    「へー、○やんはマニアやのう」

    こんな感じで暫く走ってたんですが、街中を走るのも飽きたので、気分転換に嵐山(猿の出る有名な観光地です)周辺を走ることにしました。

    ガソリンスタンドでガソリンを補給し、再度レッツゴー。嵐山を適当に走っていても、友人の歴史トークは収まらず、僕もそれに聞き入っていました。

    その内、どんどん車は人通りの無い林道へ入っていきました。(山というより林道かな)林道を走っていると、嵐山は街頭が多かったのに、街頭がどんどん少なくなってきました。

    さすがに、こういう所に歴史ネタはなかったようで、友人のトークも少なくなってきて、車内は外と同じくドンヨリした雰囲気になってきました。しばらく進むと、目の前にトンネルがあり、赤信号だったので停車しました。

    車一台しか通れない幅の狭いトンネルで、そのため信号は対向車線と交互に変わるものでした。

    僕「なんか見た事のあるトンネルやなー」

    停車中よく見てみるとトンネルのすぐ傍には、ズラーっと無数の地蔵が並んでいました。

    僕はそれを見て、これは有名な清○トンネルだと一発でわかりました。実は僕、心霊スポットというものが好きでして、インターネットで調べて能勢の首切り場や廃墟病院などいろいろ行きました。

    しかし清○トンネルはまだ行った事がありませんでした。

    僕「まさか、清○トンネルってこんな所にあったんや。もっと山の中やと思ってたわ」
    ○やん「え?なんの事?」
    僕「いや、ここ有名な心霊スポットやねん。ボンネットに人が落ちてくるとかあんねんて」
    ○やん「え!?まさか狙って来たんちゃうやろな?」
    僕「ちゃうわ!ほんまに偶然やって。。で、どうする?引き返す?」

    僕は友人が心霊とかそういう類が嫌いかもと思い、引き返す事を提案しました。

    ○やん「どうしよっか、行くか?」
    僕「ほんまにええのん?」

    そういうやりとりをしてる間に、後ろから車が来たので引き返す事ができなくなり、トンネルを走る事になりました。

    僕「後ろに車もおるし、俺らだけやったら怖いけど、まあこれでお前も余裕やろ」
    ○やん「ほんまやな、あ、信号変わったで」

    トンネルの中は赤い光でいっぱいで、グネグネと道が曲がっていました。

    僕「ほら、出んで、ほら、ボンネットに落っこちてくんぞ!」
    ○やん「出たら泣くわ、やめろ」

    結局何も出ないままトンネルを通り過ぎた。

    僕「ここもか。俺心霊スポットいっぱい行ったけど、幽霊なんて一回も見た事ないねん。ここもやっぱ何もなかった。しょうもな。」
    ○やん「まあまあ、おたくもそんなん行きなさんな。その内憑かれるで」

    僕らは林道を抜けて、また街中を走っていた。街頭も増えてきて、車も増えてきたので、また後続車が来てないかバックミラーに注意しないといけない。

    僕「後ろの車ライトまぶしいわー!バックミラーに反射して迷惑や・・・ん?なにこれ」

    バックミラーで車の後ろのガラス(すいません、名前がわかりません)に、何かベッタリとついてる

    僕「なんや、これ?え?なんなん、足跡?」

    車の後部ガラスに、五つほど足跡がついていました。靴じゃなくて生足の。

    僕の見間違いかもしれないと思い、黙ってバックミラーを友人に向けて見て見ろといいました。

    ○やん「え?あしあと?足跡ちゃうのん、これ?足跡や」

    僕らは車から降り確認しましたが、やはりそれは足跡でした。

    僕らは誰かしょうもないイタズラしたんかなと話していましたが、その内友人の顔面がみるみる蒼白に。

    ○やん「これ、どこでついたんや?どう見ても足跡やで?俺ら、ガソリン補給した時、ガソスタの兄ちゃん、窓全部拭いてくれてたで。俺らそこからどこも寄らずにトンネル行ったやん。なんで足跡ついてんの?」
    ○やん「出てたんちゃうの?俺ら、見えてなかっただけで・・・」

    僕は、友人の言葉を聞いて、小便少しチビりました。

    足跡は五つ。全て僕らよりサイズの小さい足で、女性か子供くらいのサイズでした。