広島の南原峡トンネル奥のキャンプ場って広島では有名なスポットなんだけど、その奥のトイレで自殺した人がトイレの壁に遺書を書いてて、いまだ残ってるって噂を聞いた。
一昨年くらいの話なんだけど、友達らとそれ見に行こうってなって行ったの。トイレはなんでこんなとこに?ってくらい奥にあってすげー怖かったんだけど、なんとかトイレに入って遺書探してみた。
そしたら壁に「わしは死にたくない。わしは死にたくない」って書いてあった。
なんかおどろおどろしい筆跡で、ちょっとびっくりしたけど、誰かがいたずらで書いたんだと思った。その日はそれで帰ったんだけど、また違う友達と南原峡に行こうって話になった。
落書きしかないっていったんだけど、行くとこもないし、女の子いるし、まぁもう一回行ってみようってなった。2回目だからちょっと慣れててトイレにはすぐ入れた。
そんで友達に「これだよ」って落書きを見せたんだけど、良く見ると以前と違う。いや、一緒なんだけど加筆されてる。
「わしは死にたくない。わしは死にたくない」「殺してやる殺してやる殺してやる」
ちょっとギョッとしたけどやっぱりいたずらだと思った。
でも筆跡はすごく似ててなんか浮き出たような文字はなんで書いたのかよくわからなかった。友達に、前はこの部分はなかったって言って脅かしてその日は帰った。
しばらくしてまたまた南原峡に行こうって話になった。いいかげん3回目で飽きてたんだけど、落書きが増えてたらおもしろいと思って、暇にかまけてまた行ってしまった。
もう慣れたものでトイレの少し手前の狭い場所まで車を乗り入れ、車をおりてトイレに入る。前落書きがあった場所をみると・・・増えてる!こんどは何が書いてあるんだ?ちょっと期待して見てみると、「わしは死にたくない。わしは死にたくない」「殺してやる殺してやる殺してやる」「●●○○殺してやる●●○○殺してやる●●○○殺してやる」
●●○○はオレのフルネームだった。相変わらずおどろおどろしい文字、しかし今度は殴り書きしたような感じで書かれていた。
一瞬、なにがなんだかわからなくなった。オレの名前はちょっと変わっててそうはいない。
これはオレの知ってる誰かのいたずらなんだろうか?友達は「ひどいことするやつがおるのー。絶対いたずらじゃーや、気にしんさんな。」って言って、女の子が持ってきていたマニキュア用の除光液で落書きを消してくれた。いたずらにしても心あたりは全くない。
最初は一緒に行った友達を疑ってしまったが、そいつに落書きの話をしたのはそれがはじめてだったし、以前行った友達はそれぞれオレ以外の接点はない。オレの主観だけど、落書きの文字はそれぞれ別の人間が書いたようには見えなかった。
一番最初の「わしは死にたくない。わしは死にたくない」はオレの知らない頃から書いてあったし。
本当に幽霊の仕業かとも思った。すげー怖くてしばらくトラウマで夜1人で歩くのが怖くなったりした。
今なら許してあげるから犯人いるなら出てきてくれ。人間って分かれば幾分気が楽になる。
まぁそれもそれで怖いけど。オレの一昨年の死ぬ程洒落にならない怖い体験。