私が美術系専門学校へ行っていた時の話です。
私はコンピュータグラフィック科だったのですが当時はまだまだ一般的では無かったので人数も少なく、教室はアニメーション科の教室に仕切をしてマックが10台ほど並んだ場所でした。学校へ通い始めて半年ほど過ぎた頃のことです。
一台のパソコンの前にプラスチック製のフォルダバッグが置いてありました。誰のものでも無かったので忘れ物として届けようとしたら同じCG課のちょっとDQNが入ったY君が開け中身を出したのです。
中から出て来たのは恐ろしく気持ちの悪い絵でした。リアルな表現で申し訳無いのですが、現実ではあり得ないヘアースタイルと色をした髪の毛に、やたらとおっぱいと目が大きくデッサン狂いまくりだけれどおっぱいと性器だけがやたらとリアルに描かれた裸の少女が電気コードが何本も出た化け物みたいなものに全身を縛られコードの一本が性器に突き刺さって血と白い液体が流れ出ているけれど少女の顔は上気して快感を感じているというエロというよりは完全にグロのイラストが同じような状態で突き刺さるのが後から前から開脚の違いだけで3枚出て来ました。
Y君は「気持ちワリィ~」と叫び、3枚のイラストをビリビリに破いてしまったのです。そこへ、アニメーション課の良くAAで出て来るヲタみたいなデブヲタ男がやって来て、ここにフォルダバッグが無かったか?と言うとY君が床に散らばったビリビリに破かれた残骸を指差して「これだよ。
気持ち悪いんだよ。」と言うとデブヲタはいきなり「ウワァァァァァァッ!僕の○○ちゃんを!○○ちゃんを殺したぁぁぁぁぁぁ~~~!気持ち悪いと言ったぁぁぁぁぁ~~~」と叫びながら走って行ってしまいました。
事件は次の日に起きたのです。学校へ行くとトイレの前に人だかりが出来ていてY君が真っ青な顔をして「あれを見てみろよ」とトイレを指差しました。
男子トイレと女子トイレは隣同士になっているのですが、そのどちらにも、水道の蛇口全てに赤絵具を入れたコンドームが括り付けられ小さな穴が空いているのかポトポトと血が滴るように垂れて洗面台は真っ赤に染まっていました。全ての便器(個室、男子用も含め)の中は血溜まりのように赤絵具が溶かれていました。
どこから集めたのか大量の使用済生理ナプキンがトイレ中にばら撒かれ、トイレのドア、壁に「Y復讐してやる」と赤文字で書かれていました。男子トイレの中央にはダンボール箱の上にビリビリに破かれたイラストの残骸が置かれ、紙で作った位牌のようなものとお線香があり、黒いリボンを描き足されたイラストの少女がニッコリ笑う遺影のようなイラストが立ててありました。
学校でも問題になりましたが、Y君は一週間の謹慎処分だけでした。謹慎が明け、Y君が学校に出て来ると田舎に帰るから学校を辞めると言い、その日来ただけで学校を辞めました。
2年間で学校を卒業しましたが、ヲタは走り去った日から卒業するまで一度も学校内で見たことはありません。後にY君と一番仲の良かったH君から聞いた話によると少女に代わってY君の姿になったものに電気コードの化け物が耳、鼻、口、穴という穴に突き刺さり血が流れ出した同じ絵で性器だけが少しずつ切り落とされて行くというパターンのイラストが謹慎中の一週間、毎日Y君の部屋のドアに張ってあったそうです。
田舎へ帰ったのにそこにまでイラストが送られて来たそうです。Y君はおかしくなり、実家の田舎を出てしまってからH君とも音信不通のままだそうです。