洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】命の恩犬

    2026/03/10 21:00

  • 俺がガキの頃なんだけど
    親が旅行で留守の夜、
    窓の外に変なヤツ来た。

    一応二本足で立ってて人間っぽいんだけど
    知能は低いみたいで
    ベタァっと窓にはりついて、
    両手でバンバンとガラスをはたいてるだけだった。

    そのバン!バン!って音にびっくりして目を覚ましたんだけど
    カーテン越しにそいつの影が浮かび上がってて超怖かった。

    それ以上にヤバかったのが、
    窓の鍵が閉まってなかったこと。

    カーテンを開け
    窓の鍵を閉める勇気なんか到底無かった事。


    布団かぶって姿を隠すしか無かった。

    こういう時の布団って異様に心強いよな。

    早く朝になれよと思って時計見たらAM2:00、絶望。

    ガラスをたたく音がだんだん早くなってきたと思ったら
    そいつは今度はガタガタと窓をゆすり始めた。

    いよいよヤバいな、
    せめて飼い猫だけは逃がしてやろうと身構えた。

    だんだん窓がズレていくのが音でわかった、
    臭い風も入ってきた

    本当にこれまでか、
    死ぬのは構わないが怖い思いだけはイヤだ!
    と覚悟を決めたところで、
    家で飼ってた15歳の老ハスキー犬が
    普段絶対に出さないような声で

    「オイ!コノヤロウテメエ!」

    と叫んだ。

    たまたま鳴き声がそう聞こえただけかも知れないが、
    その一声で窓の外の変なヤツはどこかへ消えてしまった。

    今まで重苦しかった空気がスっと軽くなり、
    俺は心底救われたと感じた。

    深夜だったが
    俺は外にでて俺より年上のデッカイ犬に抱きついて
    それはもうすごい勢いで泣きまくった。

    犬も俺を待っていてくれたのか
    何もいわずに胸を貸してくれた。

    そんな命の恩人だった犬も、
    高校1年の3学期に母が急死したのをきっかけに
    みるみる弱り俺の膝枕の上でその最期を迎えた。

    だが、よき兄貴分であったあの犬は、
    今でも俺を守ってくれているに違いない。

    そう思うと勇気がわいてきて、
    どんな困難でも乗り切れる気がする。

    いつでもいっしょってこういう事だよな?