昔、自分の地元にあるとある女子高が、学年オリエンテーリングで山登り行った。
女の子の集団なので、山道でも当然おしゃべりしたり、はしゃぎまわっている。そのうち、後続の数人が付いて来ていないことに気が付く。
一行は「道草を食っているんだろう」と思い、休憩している間にその子たちの友人数名が呼びに行った。しばらくして、呼びに行った子達も帰って来なかった。
おかしいと思った引率の教師が数名、探しに戻ったが、彼らもやはり帰ってこなかった。流石に大騒ぎになって、すぐ一行はそのまま山を降りて、地元捜索隊に出動要請をしたが、捜索隊は「今は山に入れない。
後で連絡するから、今は宿に帰れ」とのこと。翌日、行方不明の生徒と教師は全員一箇所に倒れて亡くなっているのを発見された。
捜索隊の話によると、その山は温泉が出たりする反面、超有毒な硫黄ガスが噴出したりすることがあり、おそらく最初に行方知れずになった生徒たちは面白半分でガスが噴出しているところに近づき、そのまま死んでしまったのだろうとのこと。その後、彼女たちを探しに行った者たちは倒れている彼女たちを見つけ、慌てて駆け寄ったところをガスであぼーん。
すぐに捜索隊が入らなかったのは、行方不明者が生きている確率は無いに等しく、ガスが収まらないと死体を見つけても近寄れないためだそうで。山って、怖い。