以前、兄から聞いた話です。
兄の友人(A)の友達(B)が中学時代に自殺しました。遺言は無く、また周囲の友達や親族にもその原因に心当たりは無かったそうです。
Bは自分の学校のトイレで首を吊って死んでいました。AはBのお通夜に参列しました。
そしてその後他の友達2人と合流し何とはなしに「Bが死んだトイレに行こう。」という話になったそうです。
3人は連れだって学校に行きました。問題のトイレに行き、「ここでBが死んだんだな…」と、しばらくそこで色々と話をしていました。
トイレから出ると、三人は奇妙な感覚に襲われました。まるで鏡映しの世界に入ってしまったような、とにかく不気味な感覚だったそうです。
異変を感じつつも3人は再びお通夜が行われているBの家に行くことにしました。学校からBの家に行く途中の道では、全く人に出会いませんでした。
Bの家に到着すると、家の周辺は先ほどまでお通夜を行なっていたのが嘘のように静まりかえっていました。不思議に思いながらも三人は家の中にお邪魔しました。
家の中は真っ暗になっており、誰一人として人のいる気配がしません。三人はそこで、Bの家族が畳の上に横たわっているのを発見しました。
横たわっている、というよりも正確には死んでいたのです。不可解なことに、Bの家族は全員髪の毛を半分剃られて死んでいました。
この後警察によって調査が行われました。その結果、Bの家族は何者かによって殺されたということが判明しました。
しかしその殺害方法は定かになりませんでしたが、髪の毛の半分が剃られるという死体の異様な形態から精神異常者の犯行であると結論付けられたということです。