洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】見知らぬルート

    2024/04/18 21:00

  • うちの姉が小5の頃、宿泊研修と言う行事で、肝試しをやったそうです。

    ルールは簡単。山道を3人ほどのグループで進み、道中の立て札を目指します。

    札はダンボールで作られた簡単なもので、「なぞなぞ」が書かれています。『貝が走る行事、なーんだ?』これなら「運動会!」と言う風に、なぞなぞの答を紙に書きながら、ゴールまで行くものだったそうです。

    さて、うちの姉も順番が来て、友達グループとスタートしたのですが…『回ってるのに目を回さないものなーんだ?』『星は星でもすっぱいものなーんだ?』小学5年生には簡単ななぞなぞを順調に解き、何番目かの立て札に到達した時です。そろそろ最後のなぞなぞかな。

    そう思いつつ札を見ると、『逆さにすると6回ぶたれるものなーんだ』なぞなぞその物は普通の文章です。しかしこれだけが、朽ちかけた木切れに、血文字で書いてあったそうです。

    「なんだ、てぶくろじゃないか」あまり深いことは考えず、誰かがそう言ったので、一行は道の先を進みました。やがて、真っ暗な草のトンネルの前に到着しました。

    ごうごうと低い音が聞こえ、生暖かい風が吹きます…「なんか、やばいよ」とグループの誰かが言います。姉もまた、漠然と危機感を感じていました。

    逃げるようにして来た道を戻りましたが、木切れの看板は見つかりません。代わりに、『逆さにすると6回ぶたれるものなーんだ』黒マジックでそう書かれた、ダンボールの立て札があったそうです。

    無事にゴールに辿り着いて、友達に聞いても、木切れなんか見なかったというばかり。先生もそんなルートは知らないと言いました。

    あのトンネルの先には、なにがあったのでしょうか。もしトンネルを抜けていたら、今頃姉はどうなっていたのでしょうか。