俺が大分前に親父から聞いた話。
昔友達と車を走らせて、知り合った女の子を車に乗せたそうだ。話を聞くとその娘は病院に行くそうなので送ってあげることにした。
そこでなんで病院にいくか聞いたところ、そのいきさつを語ってくれた。その娘は女子大生?(昔聞いた話なのでよく覚えてないんだが)であるサークル(部活?)に入っていた。
で、そのサークルのメンバーで山にキャンプに行ったそうだ。まあ始めはみんなで飯作ったり遊んだり、で夜になってキャンプファイヤーをやることになった。
みんなで騒いでる最中ある女の子が何気なく周辺にあった木のほうへ視線を向けると誰か知らない男が木の陰からこちらを見ていた。しかもなんとなくこの世のものとは思えないような不気味な顔。
しかしもう夜だし、勘違いかもしれない事で皆を怖がらせるのも嫌なのでその日はそのことについて何も言わずに寝たそうだ。次の日自分が見た男について一応話してみるとそこにいた数人がその男を目撃していたということがわかった。
これ以上ここにいるのは危険だと判断して全員で山を降りることになった。中には本当に怖がってる人もいてパニックになりそうだったから一列に並んで走り出したりしないように帰ろうということになった。
んで部長が一番後ろからついてきてたらしいんだけどその部長が一目散に皆を追い越してダッシュしていった。もうそこからはパニックで皆走り出す始末。
で一時たって落ち着いてから一人が部長になんで走り出したか聞くと自分が最後尾を歩いててふと気になって後ろを振り向こうとしたら自分の肩のところにその男の顔があったそうだ。これは何かいけないものを連れてきたなということで部室でお祓いを受けることになった。
そのとき最初に「それ」を目撃した女の子が部室のドアを開けると自分の目の前にその男が立っていたそうだ。それで霊能者に来てもらいお払いを済ませそのことについて聞いてみた。
話によればそのキャンプした場所の近くには滝がありそこで自殺した人を連れてきてしまったのだろうということだった。その後男は現れなかったそうだがそのときのショックで入院している娘のお見舞いに行くというのがその女の子が病院に行く理由だった。
親父がこの話を聞いてぞっとしたと昔怖い話を聞かせてくれとせがんだ俺に教えてくれたはなしだ。