最初の仕事で行った研修所での話。
そこは、複数の会社の合同研修施設だった。全員泊まり込みで、朝~夜まで研修三昧。
泊まり部屋の定員は4人。2段ベッドが二つ。
俺が行ったのは9月で、2週間の研修だった。中途半端な時期なんで、同室は一人。
酒好きで、門限破り常習犯な30男。ちなみに門限は10時半。
消灯は11時だった。その日、俺が部屋に戻ったのは11時少し前。
30男は帰ってない。上の段のベッドへ昇る。
相方は対面のベッド下段。俺、鼾を避けた次第。
夜中に起きた。相方のベッドから声。
戻ったか。ウウ・・ウーン・・ウ・・ウ・・ンンン・ン・鼾?うなり声?かなりウルサイ。
寝れない。ドサッ シーン・・・静寂ん?落ちた?アホやなぁ。
でも少し心配。様子を見ようと寝返りを打った。
目の前に何かある。何だ?暗くて・・・頭?それが、徐々に下からせりあがってくる。
髪が長い。女?なんで女?髪の隙間から覗く目が非常に赤い。
無表情。怖!ヤバ!目を閉じた。
すぐに寝た。失神?次の朝起きて気が付いた。
相方は既に研修を終えて、昨日帰ったハズ。夢か?そう思った俺、ベッドから降りた。
足元の床に長い髪が束で落ちてた。