俺のおかんからきいた話だ。
俺の母が9歳の時のこと。母の実家は当時ネズミの数がすごくて、毎晩毎晩天井裏や廊下で走り回っていたそうだ。
ある日とうとう父親(俺の祖父)がキレて丸一日かけて家中にいる鼠を追い払った。母いわく、お手伝いさんや祖母も使った大規模なものだったらしい。
実際鼠はその日のうちに全ていなくなったという。その夜。
夜中にふと目を覚ますと、身体が動かない。パニクって必死に身体を動かそうとしていると、だんだん暗闇に目がなれてきた。
すると、(ここまできたら予想つくとおもうけど)そこにいたのは夥しい数の鼠。母はその時八畳ほどの部屋に寝ていたんだが、床が見えなくなるほどの鼠が母の周りを囲んでいて、首のすぐ下にも鼠がびっしりいて身体の上にも鼠が座っていた。
どの鼠も眼が真っ赤に光っている。その眼が全てこちらに向いていた。
恐くて何も考えられないでいると、一際でかい鼠が首の所にきて『お前も殺してやろうか お前も殺してやろうか』とずーっと話しかけてくる。まぁ鼠が人間の言葉話せるわけないんだけどね。
母は恐くて恐くて死にそうだったが頭の中でずっと『ごめんなさいもうしません』と謝っていたらしい小一時間ほどその状況が続いた後鼠が一斉に部屋のふすまからでていった。その後すぐ母は気を失ったらしい。
翌日父親にその話をしたら、父親も同じめにあったらしい。父親いわく、鼠を追い払う過程で何匹か仔鼠を殺していたらしい。
すぐにおはらいしてもらったんだって。あ、俺の部屋の上にも今鼠がいるみたい。
岩見銀山でも作るとするかな