洒落にならない怖い話を集めました。怖い話が好きな人も嫌いな人も洒落怖を読んで恐怖の夜を過ごしましょう!

  • 【洒落怖】くるなあああっ

    2024/01/27 09:00

  • 高校生の夏、免許のない俺はナンバーのない単車で、友達を後ろに乗せて、山道をテッペンに向かった。

    天気がよく景色が最高だったので、つい時間を忘れ、暗くなってしまった。ライトが暗いので、ゆっくり山道を下っていると、道の左側が杉の巨木が立ち並ぶ地点にさしかかった。

    単車を運転する俺の耳に、真っ暗な杉の木の間から、薄気味悪い笑い声のような・・すすり泣き声のような音が聞こえてきた。その音は俺達を追いかけてきているように感じた。

    少しずつはっきりと聞こえてくるようになったので、その音のする方向を見ようとした瞬間、後ろに乗っていた友達が絶叫した。友達「うわああああああっ!くるなあああっ!うわああああっ!」俺「なんやあああっ!」友達「みるなあああっ!おまえはみるなああっ!ぜったいみるなああっ!」アクセル全開で山道を下ったが、杉林をぬけるまで、俺は得体の知れない音と友達の絶叫に襲われた。

    生きた心地はしなかったが、無事に友達の家に到着した。そいつは汗びっしょりで、目は腫れて真っ赤だった。

    何を見たのか聞いても言葉になってなかったので、家に帰った。後日に聞いても「クチでは説明できん」とか「知らん方がええ」とか言うので、結局わからずじまいだが、密教やら修験道やらの霊山?やったってことはずっとあとで知りました。