亡くなった私の叔母の話をします。
叔母と母が幼かった頃のことです。叔母が夜中に目を覚まし、トイレに行こうとしました。
一人で行くのが怖かったので、母を起こしていっしょに行くことにしたそうです。そのトイレは家の中には無く、家から少し離れたところにあったそうです。
(昔の話ですし、田舎ですので、家にトイレがないのは珍しいことでもないです。)叔母が用を足し、トイレを出る直前のこと、時間が気になった母がこう尋ねました。
「ねぇ、○○(叔母の名前)ちゃん、今何時?」すると、「さ~ん~じ~…」と返ってきました。そこで母は、「そう、3時なの」と納得をしましたが、叔母はそうは行きませんでした。
なぜならば、叔母の周囲に時計などなく、答えられずに黙っていたところ、急に便器の中から声が聞こえてきたのですから。しかも、声だけでなく、中に溜まっていた糞が便器から手の形で生えてきて、(ドラクエで言うところのマドハンド風に)3本指を立てていたそうです。
このエピソードのおかげで、私は叔母さんのことを3時のおばさんと呼んでいました。