夕暮れ時、高1の友人から突然電話がかかってきた。
「近所にダイヤル式赤電話ない?」って電話。そのころ丁度赤電話とプッシュホンタイプの緑の公衆電話への入れ替えが行われてて、赤電話が一気に減ってた時期。
たまたまうちの近所のタバコ屋の前に赤電話が残ってたので伝えると、ものすごく安堵した様子で「ありがとう。今から行くわ」と言って友人は電話を切った。
実際結構遠いのに赤電話のところまで来て、覚悟をした様子で、友人の生まれ年の10円玉で家(家族と同居してる家)に電話をかけた。「あ、お母さん?今日遅くなると思う…うん、うん。
ありがとう!」母親の返事を聞くとめちゃくちゃ安堵した表情だった。一体なんだったのか問い詰めても、友人は「聞かないほうがいい」といって教えてくれなかった。
なんか数学、四次元に関することらしい。タイムパラドックスとかで、電話しなければ消滅してしまう…とかなんとか当時は想像したが、真相はわからない。