俺の友人(以下H)の兄貴(以下M)に起こった出来事。
Mが、なにやら奇妙な出来事に遭遇したらしく、携帯で弟のHに実況し始め、俺はそれをICQでリアルタイムに聞いていた。夜中にMがバイクで、長野と静岡の県境に差し掛かった時だ。
ガス欠を起こして、バイクを道端に止め灯りが見えるほう(おそらく街)に歩いていった。GSを探すか助けを呼ぶためだったかな…記憶が曖昧でスマン灯りが見えるほうへ続く道は細く、山道のようになっていて電柱も殆どなく真っ暗だったそうだ。
しばらく歩いていると、道の脇に地蔵を見つけた。それが数メートル間隔でどんどん道の奥へと続いていったらしい。
最初のほうの地蔵は、特に何の変哲も無かったが歩くに連れ、道端にある地蔵のあちこちが欠損していたり首がもげてたりしていたらしい。なんだか気味が悪くなり、ここで弟に電話をかけて怖さを紛らわせていたようだ。
しばらく歩きつづけると、真っ二つになった地蔵など気味の悪さに拍車がかかり、「やべーよ、なんか知らんけどやべぇ」と電話口で漏らしていたそうだ。そんな時…「おい、誰か後ろから来る!」そう言うと、振り返らずにひたすらダッシュしたそうだ。
その間しばらく、Mの「ハッ、ハッ、ハッ」という荒い息遣いだけ電話から聞こえてきたそうだ。「まいたっポイ」と安堵の声が聞こえてきて、雑談を再開しようとしたら、また後ろから何かが来る感覚に襲われたらしい。
ふっと振り返ると、なんだか巨大な白いモヤみたいなのがざわざわと迫ってきたらしい。「やべーよ!なんだよこれ!シャレになんねぇ!!」と大絶叫だったらしい。
俺はそれをテキストで見ていて他人事だと思って大興奮していた。Mは道からはずれ、草むらの中に飛び込んでやり過ごそうとしたらしい。
すると、白いもやはそのまま通り過ぎていったようだ。すれ違うとき、そのモヤの中に爺さんみたいなのがいたとか聞いた。
白いのが行ってから、しばらく電話で弟と会話をしたらしい。結構な時間が経ってから、もう大丈夫だろうと先に進んだ。
その後は何も起こらず、やっと広い道路に出た。道路沿いに店があって、その店主のオッサンにこの辺にGSが無いかとか訊ねたらしい。
その時に、さっき起こった出来事を話すと「あんたもか」と言われたそうだ。結局GSはなくて、翌日警察がバイク回収してきてやるよということになったらしい。
ここで携帯の充電が切れたらしい。んで、ここからはリアルタイムじゃなくて後日談になるけど警察がバイクを回収に向かうと、置いたはずの場所には無くて歩いて抜けてきた道路に放置してあったそうでその地蔵が並ぶ細い道なんても何処にも見当たらなかったそうだ。
Mはもうガクブルで家に戻ってきたそうだ。ログが無くて記憶を頼りにしてるので、一部間違いとかあるかもしれません。
長文乱筆スンマセン。