小学校の時、夜に一度だけ学校に行ったことがある
と、いっても8時ぐらい・・・忘れ物取りにね
夜といっても校内は電気がついてるし
職員室には先生もいる
ぱっと荷物を取って帰ろうと廊下を歩いてると
廊下のすぐ外にあるプレハブ倉庫が少し開いてて
中から足音が聞こえる・・・ステップを踏むような
気になって廊下を乗り出してみたけど、よく見えない
その時中の人物?が扉を開けた
そして足音がまた聞こえる
漸く見えてきた
小学生ではない、中学生ぐらいだったろうか
夢中で、只管、反復横飛びをしていた
こちらに背を向けて、息を荒くして
見てはいけないものを見てしまった気がして、
俺はその場を離れ、鍵を職員室に持っていき、
早足で家に帰った
先生にはその事は言わなかった
白いカッターシャツに黒いズボン
これしか記憶に無い
何故、彼はあんな所で反復横飛びを繰り返していたのか
そもそも、「彼」は本当に「普通」の「人」だったのだろうか
小さい頃の記憶で鮮明に覚えている、
唯一の体験でした