僕は小学生の頃、ものすごい怖い思いをしました。
ていうか、今でも・・・確か小学5年生の頃だと思いますが、休み時間に図工室に移動して先生が来るまで皆と喋りながら待っていたんですが、クラスのワルグループのリーダー的な存在の奴が、「なんだよこれ」と言いながら何かを持っていました。それは手の形をし、赤く塗られた焼き物でした。
そいつは「きもちわりー」などと言ってそれをみんなに見せて遊んでいました。ですが、ふいにそれを落としてしまい、手の形をした焼き物は欠けてしまいました。
そのままそいつは元の場所にその焼き物を戻しました。僕達は「また悪さやってるよ」と呆れ顔でした。
それから一週間もたたない間に、その焼き物を割った奴は交通事故に遭って足を骨折して入院してしまいました。ひどい話ですがそのころの僕達はそいつが休んだことでとても喜んでしまいました。
そして僕は図工室に筆箱を忘れて放課後に取りに行くと、先生があの焼き物を直していました。僕は先生に「その焼き物壊したの〇〇だよ」と言いました。
すると先生はすごく驚いた顔をしていました。僕は訳が分からず「どうしたの?」と言うと先生はこの焼き物について話してくれました。
訳あってその内容は言えませんが、その手の焼き物について話してくれた先生が翌日に自殺しました。目撃者によると踏み切りを歩いていて急に途中で立ち止まり、そのまま轢かれてしまったそうです。
それから僕たちが卒業するまでその小学校ではいろいろ嫌なことがあったんですが、僕たちの遠足などで撮った写真にあるものがよく写りこむのです。そう、あの赤い手が・・・僕はきっとこの赤い手が先生の足を掴み、殺したのはないか・・・と今では思います。
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