小さい頃、癇癪持ちだった私。
小学校入る前だったから、4~5歳の時だったと思うが気に入らないことがあると喚いたり大暴れしていた。ある日母親が、私に向かって「お前がおこりっぽいのは、お腹の中に虫がいるからだ」といって、おまじないをしてくれた。
母親がなんか呪文みたいなのを唱えながら、硯で墨をすってその墨で、私の手のひらと甲にボン字みたいな模様を書いた。「もう少ししたら虫が出てくるから」と母親が言って部屋を出て行った。
その直後、手のひらがむずむずし始め手の平の毛穴から、煙みたいなものがぶわーっと出てきた。煙というか、糸というか。
丁度、駄菓子屋に売ってた妖怪煙みたいなものが手からわさわさ出てきて、私は焦って大泣きしながら母親を呼んだ。その後のことは覚えてないけど、そのおまじないをしてから私はあまり怒る事が無くなった。
でも時々、本当に腹に据えかねる事があったりイラ付いたりすると指先から白い煙みたいなものが出てくる。その煙、最近気付いたんだけど蛆虫を細長くしたような、ヒャクトリ虫みたいなホントの虫に見えるんだよね…