知り合いの女の子に聞いた話をば。
とりあえずその子の名前はSとしときます。実話です。
Sの母親はもともと霊感の強い人だったらしい。Sの学校からの近道で墓場があって、そこを通ると100%バレるくらい。
「連れて帰って」きているのがわかるそう。そんなS一家がある時、とあるアパートに引っ越してきた時の事。
Sが夜中、トイレに起き出すと母親が台所である一点を見つめ続けていたらしい。その視線の先にはちらばったおもちゃ。
「また妹たちが片付けてないのか…」そう思ったSはそのおもちゃを片付けようとした、すると母が突然「そのままにしといて。それ、遊んでる」と言い出した。
さらに続けて「そこに女の子がいる…」と言う。そんな事が何回も続いた。
まぁそんな霊感を持つ母がいると不思議と慣れるのか、その光景は大して珍しい事では無かったらしい。しかし母親の仕事が忙しくなり、疲れからすぐに寝るような生活が続いた。
そんなある日の事。S母とSの兄が2人で家に帰って来た時だった。
S兄が最初に家に入った時、突然扉が「バタン!!!!」ともの凄い勢いで閉まった。Sの家の扉は鉄(?)の扉で結構重いタイプのものだった。
開けた状態で手を離すとゆっくり閉まる扉、と言えばわかるかな。だから絶対にそんなに勢いよく閉まるはずが無い。
何だ!?とS兄が戸惑っていると、次は玄関の電球が「バリーン!!」と音を立てて割れた。さすがに異常を感じて怯えていると、しばらくして母親がゆっくり扉を開けて入ってきた。
S兄が今の事を話すと母はこう言った。「最近遊んであげてなかったから…怒ってたみたい。
今その子外にいたのよ。話してたの」その後、S家は別の所に引っ越したのだが(当然だけど霊に怯えたわけじゃない)まだ、女の子はその部屋にいるのだという。