小学生の時、風邪で休み、家にいた時の事でした。
子供って、病気の時でも相当の事でない限り、結構元気で、親が「寝てなさい!」というので、仕方なく、おとなしく寝ていました。どうしても退屈だったので、親が買い物に出かけてから、枕元にあったビデオ収納棚の中にある某漫画の単行本を腕だけをそーっと伸ばしてつかみ、腕をひいた私は呆然としました。
その時手にあったのは、単行本ではなく、単行本と同じくらいの厚さがある、長い髪の毛の束だったのです。驚愕した私は、「わー!」と叫びながら、その髪の毛の束を棚があった方に投げると、しばらく布団の中にもぐっていました。
どれくらい経ってからかは忘れましたが、今のがなんだったのかを確認しようと思って怖かったけど、そっと布団をめくり、投げた方向を見てみました。・・・でも、そこは壁際なので、その前に30cm前後の高さの棚が置いてあるだけなのに、もう、さっきの髪の毛の束はありませんでした。
あれがなんだったのかはわかりません。そして、もうそれから10年以上経った今でも排水溝などにつまっている髪の毛とかを自分でとる事もできません。
あの感触も、今でも忘れる事ができません。