これは実際におばあちゃんの家で起きた事実です。
(奇妙な話です)私のおばあちゃんはM県に住んでいます。おばあちゃんは霊感があるらしく(本人は自分で言わないですが)、よく不思議な出来事を聞かされます。
親しい友人などが亡くなった時などはお別れを言いに真夜中に来たりするそうです。最初は怖いと思うらしいのですが次第に悲しくなり涙がでてくるそうです。
私が里帰りで帰っているときも勝手にオルゴールが鳴り出したり、電気が勝手に消えたりということはありました。家は一階建の大きな家で20メートルはあるかと思われる廊下があります。
部屋は6つあり昔ながらの平屋といった感じです。お風呂もお湯はでるのですが今でも薪で燃やして入っています。
田舎ではないのですが人口密度が低いため夜などは怖いくらい静まり返ります。そんな家に一人暮らしをしており、元気に暮らしているおばあちゃんですが、お年寄りの一人暮らしという事もあって不安や寂しさは毎日のようにやってくるそうですおばあちゃんは健康で元気なのですが、80歳前といこともあってか歩くのはきついらしく、以前は杖で買い物などに行っていたそうですが、それでも足腰に負担があるとかで最近は赤ちゃんを入れて出かける乳母車みたいな、手押し車を使って買い物に行くそうです。
買い物した物もたくさん入り非常に便利だそうです。おばあちゃんには近所に同じくらいの年の友達が何人かおり、お茶を飲んだり一緒に買い物に行ったりしていました。
その日もいつも一緒に買い物に行っている仲のよい友達と買い物に出かけました。近くにあるスーパーなのでゆっくり歩いても15分程度のところなのですが、友達が野菜をたくさん買ったらしく、かなり重たそうだったので「手押し車を貸してあげようか」と友達に言って貸してあげたそうです。
(おばあちゃんは杖や手押し車がなくてもきついけど歩けます)数日後、友達に手押し車を返してもらおうと電話をかけたのですが、連絡がつかずしばらくの間、杖で出歩いたそうです。その数日後、友達から電話がありすごく申し訳なさそうな声で「ごめん○○ちゃん。
借りてた手押し車、玄関の外に置いてたら取られたみたい、本当になんて謝ったらいいか」という感じの電話だったそうです。おばあちゃんもすごく気にいっていた手押し車だったらしくかなり悔やまれましたがいつも遊びに行ったり、来てくれる友達なので許せました。
その友達の家の近くにはとても進学校とは思えない悪学校がありその生徒がいたずらで持っていったんだろうね。という感じで二人で話していたそうです。
おばあちゃんも新しい手押し車を買ってまた買い物など何不充なく行くことができるようになりました。その2週間後、夕方家に帰り廊下に目をやると、20メートルはある廊下のド真ん中に無くなった手押し車が置いてあったそうです。
当然、鍵などはいつも掛けて外出しているのでびっくりしたそうです。すぐに友達に電話して「△△ちゃん、手押し車、持ってきてくれた?」と聞いても「いや本当に知らない」というばかりで本当に謎の残る事件です。
この話をおばあちゃんから聞いた時なぜかすごく背筋がぞっとしました。おばあちゃん自身嘘をつく人じゃないし、不思議な話や奇妙な体験話を聞いたときも「それ本当の話?」と私が聞いても「なんで嘘の話なんかするもんね。
」と返されます。実際、無くした本人の友達も相当不思議がっているらしく、不可解すぎる事件でした。
おばあちゃんは出てきたその手押し車を今でも使っています。