ひとり暮らしを始めたときの話。
とにかく暗闇が怖くて寝るときは明かりと音楽をいつもつけていました。リップスライムが好きだった私は、幼馴染の親友が引っ越し祝いにくれたリップスライムのアルバムを寝るときにいつも聞いていました。
しばらくして一人でのアパート暮らしにも慣れ、明かりと音楽なしでも寝れるようになり、もらったCDもコンポの中に入れっぱなしにしたまま、いつのまにかあまり聞かなくなっていました。で、そのまま半年ほどたった頃。
ある日、その幼馴染と一緒に遊ぶ約束をしていたので部屋で待っていました。なんとなく窓の下を見ると、ちょうど彼女がアパートの前の道を歩いているところでたち止まってこちらを見上げて手を振りました。
それに気づいた私も手を振って微笑みかけようとした瞬間、彼女の後ろから猛スピードで車が近づいて来て、こちらを見上げて手を上げたままの彼女を跳ね飛ばしました。てを上げた格好のままスローモーションのように宙を舞う彼女・・・・あぶない!と思う暇もありませんでした。
そのまま動かなくなった彼女はあっけなくしんでしまいました。まだ18歳でした。
たぶんこれから色々やりたい事もあったでしょう。希望の大学に入るために必死になって受験勉強して、やっとこれから好きなことが出来るねって話していたのに。
ずっと一緒に遊ぼうねって話していたのに・・・・。あの日駅までむかえに行っていれば事故に遭わなかったかも、うちで遊ぶ約束をしなければ死ぬ事も無かったかも・・・などと考えては自分を責め続けました。
えいきゅうに悔やんでいても仕方ない事はわかってます。もう早いもので明日には一周忌の法事になります。
これを期に前向きに生きてみようかと思っています。いままであまり触ってなかったのですが、昨日からコンポの調子がおかしいんです。
どこかがくるってしまった様でスイッチを入れてもいないのにCDの曲が流れ始めるんです。かなり驚きましたがリップスライムの曲が流れると懐かしい気がします。
壊れているからか、なんかラップの所で今まで入ってなかったような声が聞こえるような気もします。なんでしょうね。
何て言ってるんだか・・「ひとりに・・・・」?よく聞き取れません。あした早いのでそろそろ寝ます。