小学校にあがったかあがってないかの頃
その当時母と兄と自分が一緒の部屋で寝ていて、
自分は母と同じ布団で寝てたんだけど
ある日、いつもと同じように家族全員が布団に入り、
電気が消された
自分は寝つきがかなり悪い方で、
いつも1時間とか寝付けなかったんだけど
その時も中々寝付けなかったと思う
布団の中で目を閉じてゴロゴロしてたんだけど
やっぱり寝付けなくて
ふと母の方を見たときに心臓が止まりそうになった
すると母もこっちを見てたんだけど、
その表情があまりに恐ろしくて、
今思い出しても鳥肌が立つ
目が「カッ」と見開いた状態でこっちを凝視する母
口は閉じてるし、
眉毛が吊り上ってるなんてことはないんだけど
目だけはこれ以上ないぐらいに開いてて
怖くなって思わず目だか顔を反らしたんだと思う
といっても瞬間的にだし、
すぐにまた母の方を向いたから、
母はまだこっちを見てるはずなのに
もう一度見てみると、母はまっすぐ天井に顔を向けて静かな寝息を立ててた
今思うと、母は俺の後ろに何かを見たのかもしれないし
それは単なる夢で、ちょうど目が覚めたときに
普通の母の顔を見ただけかもしれないけど
死ぬほど洒落にならない恐ろしさがあった
ちなみに俺を挟んで
母とは逆の方向にはでっかいタンスがあるんだけど
そのタンスの取っ手の部分には、
何故か掃除機の先端の部分が閂のようにはまっている
やはり母は何かを見たのか?