友達のT君から聞いた話なんだけど。
T君のお兄さんが一人暮らし始めることになって、T君とお兄さんとお父さんで新居のアパートまで行って引越し作業をやってたんだ。家具もあらかた置き終わったんだけど、なんだかお兄さんとお父さんの様子がおかしい。
落ち着かない感じできょろきょろと部屋を見回してる。このふたりは霊感あるらしくて(T君はまったく感じないらしい)T君も気になってたずねてみたら、顔を見合わせて、「この部屋って、なんかいるよねえ」と。
「じゃあ、せーので指差そうぜ」「せーの」ふたりは同時に冷蔵庫を指した。「どんなのがいるの?」ってT君が聞いた。
お兄さんは「冷蔵庫の陰に丸いものが転がってる」と答えた。お父さんは「女の生首が転がってる」と答えた。
お兄さんは「転がってるだけだし」ってその部屋に2年くらい住んだそうだ。