埼玉のある教習所で合宿で免許を取ったときのことなんですが。
その教習所には何台か事故車が置いてあり、その中の一台はフロントガラスがめちゃめちゃになっていました。近付いてよく見るとガラスの割れ目に長い髪の毛や血糊が固まった物等が付いていました。
教官の話しでは運転していたのは若い女性でミラーの所にプリクラが貼ってあるらしいのです。そしてそのプリクラを夜中一人で見た者の部屋には幽霊が出ると言う話もしてくれました。
僕は宿舎の部屋が四人部屋ということもあって、気が大きくなっており夜中風呂に行った帰りにその事故車を一人で見に行きました。ミラーには実際プリクラらしきものが貼ってあったのですがぼろぼろで女性の顔が判別できるような物ではありませんでした。
しかし髪を染めているところや服装などから何となく今風な感じの印象を受けました。部屋に戻り同室の教習生と夜中まで雑談等している内に寝てしまいした。
そして明け方近くに急に目が覚めたのです。僕がふと窓の方に目を向けると女の人がたっていました。
僕は急いで上のベッドで寝ている者を起こそうとしました。しかし体が全く動かないのです。
その時まで金縛りの経験など全く無かった僕は半分気を失うほどの恐怖を感じました。その女は頭頂部のあたりまで髪が抜け、胸のあたりまで血だらけでした。
僕は必死に目を閉じて朝まで待ちました。その後、事故ったり身内に不幸があったりというような祟りめいたことはなかったのですが、今でも思い出すと不気味でしょうがないです。