消防の頃の話。
ある日私が学校終わって家に帰ってきたら誰もいなかった。両親は仕事だし姉は部活でいつも遅く帰ってくるので特に不思議にも思わず、お菓子を食べて昼寝を始めた。
そんでしばらく眠ってたんだけど、なんかだんだん気持ち悪くなってくる。ふと足元を見ると、なんか黒っぽいものが3匹いた。
もう冬の6時ぐらいで部屋の電気も付けてなかったから真っ暗で他の物は何も見えないのになんかその3匹だけ真っ暗より暗いっていうかブラックホールみたいな感じになってて。大きさは多分50cmぐらい?で、表情はわからないけど頭があるのはなんとなくわかった。
で、そいつらがこっちを指差して(なんとなくそんな気がした)「アハハハハハハ、ヒヒヒヒヒヒヒ」って笑ってる。ぴょんぴょん周囲を飛び回りながら。
私はもう怖くて汗だくになって「やめろ!やめろ!!」って叫ぶんだけど笑い声はどんどん大きくなる。(大きくなるというよりも、頭の中に反響していく感じ)それで、もうだめだ。
死ぬんだって思った瞬間パァっと光が差し込んできた。姉ちゃんが帰ってきて玄関のドアを開けた時に入ってきた蛍光灯の光だった。
そしたらなんかフッと体が軽くなって、黒い奴も気づいたらいなくなってた。でもその後も何度かそいつに会うことがあった。
夜中だけでなく昼間も。次に見たのは家族4人で寝てる時。
いきなり「やめろ!」って叫んで飛び起きたから家族に心配されたけど、夢見が悪かったってごまかした。次が学校から友達と3人ぐらいで帰ってるときに、ガーデニング?ぽいものをやってる家のベランダの所にいた。
「やばい!あいつがいる!!」って思ったけど、友達もいたしなるべく見ないようにして通ったらあっちも何もしてこなかった。あとから友達に「あそこになんか変な奴いたよね!?」って言ってみたけど何もいなかったよって。
最後に見たのが塾の帰りかな。夜の10時ぐらいだったんで、急いで自転車こいで帰ってたら、誰もいない市民公園のベンチの上にいた。
あれから3年ぐらいたったけど、今はもう見えない。子供だけに見える特別ななにかとかだったんだろうか・・・?